M&Aの実情について

M&AはMerger & Acquisitionの略語であり、前者は合併、後者は企業の財産権を取得する行為をまとめた総称です。
M&Aはそもそも、アメリカやヨーロッパで一般的になってきたものであるため、海外資本の会社や国際的に活動する会社などで行われることが多くあります。
たとえば、輸出事業を営む会社は為替が円高になった場合に多くは業績が悪化し、円安となった場合には業績が好転します。
反対に輸入事業を営む会社は為替が円高になった場合は業績が好転し、円安となった場合に業績が悪化します。
このような場合には、輸出事業をメインとしてきた会社が輸入事業を営む会社を買収するときは、為替変動による業績のブレが互いに相殺される、もしくは緩和されて、会社全体としての利益は安定したものになります。
このような業績の変動について、まったく相関関係が逆のものでなくとも、業績変動のブレは異業種への多角参入を図る混合型M&Aによって緩和をはかることができます。
このようなことはM&Aのみに限ったことではありません。

多くの会社は複数の事業を並行して行っています。
シナジー効果(複数の事業を並行させることで互いに影響し合いプラスの効果が出る)が効果を持っているうちはいいのですが、組織が大きくなってくるにつれ、各事業部門の採算性などが不透明になり、流動的に経営を判断することが難しくなってきます。
このような事態は、情報通信網が発達したことによりスピードが何よりも求められる現代社会においては望ましいことではありません。
このようなときは、会社を事業ごとに分割するという選択も重要なものになるのです。
この会社分割制度は従来1つの会社であったものを複数の会社に分割する制度であり、これに基づいてつくられた承継会社が、分割手続きによって創設される新会社なのか既存の会社になるのかによって、新設分割と吸収分割の2種類に区別することができ、後者の吸収分割を一種のM&Aと捉え、方式を応用することが可能となります。

M&Aでは会社の事業が譲渡されたり、他の会社に吸収合併されたりということが起こりますが、その会社に勤めている人にとっては、雇用の状況がどう影響を受けるか、ということが最も大きな問題となります。
一般に、合併の場合には雇用関係を含む権利義務の関係は包括的に承継されることになるので、解散した会社の従業員の労働契約上の地位はそのまま新会社に移転します。
営業を譲渡した場合には、権利義務の関係はそれぞれの会社どうしにおいて契約を取り交わすことが必要となる場合が多くなります。

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